今シーズン初の本格的な雪山登山です。 八ヶ岳ブルーに出迎えられ、なんと氷点下13度の世界の中でのテント泊体験。
ちょうど寒気が接近との予報。かなり寒いのは覚悟して挑むことになりました。今回の1番の目的は公共交通機関を駆使して登山口に向かい、厳冬期の雪山テント泊を体感する。そして装備の重さに身体を慣らすこと。ピークを踏まなくてもいいんです(笑)
雪山テント泊の重〜い装備を背負うのは2シーズンぶり。さらに厳冬期のテント泊は4年振り(笑)。同じくここ黒百合ヒュッテでした。
4年前と比べると積雪量が圧倒的に少ないと感じました。ですがその寒さはやはり厳冬期の八ヶ岳。とにかく寒い…。ペットボトルの水は1時間も放置すると凍ります。飲み物を保温ボトルに入れていても次の日にはシャリシャリとシャーベット状態。
冬はおにぎりNGなのは覚えてましたが、パンもゼリーもカチカチに…。持って行った行動食の中で唯一、大福だけが無事に食べられました(笑)
ここ数年は厳冬期を避けて、残雪期にしかテント泊してなかったので…その圧倒的な寒さ&氷点下の中での普通じゃない状況を色々思い出しました。改めて気づいたこと、思い出したことなども下記でまとめてみました。
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雪山テント泊の装備についてはこちら↓
電車やバス利用でアクセスできる雪山テント泊についてはこちら↓
目次
このコースのオススメPoint
往路は新宿から中央特急「あずさ」で茅野駅へ。茅野駅から渋の湯までは路線バスを利用。
1日目は「黒百合ヒュッテ」を目指し、そこでテント泊。2日目は平日になるため渋の湯からのバスは運休。北八ヶ岳ロープウェイ山頂駅に下山するコースです。
このコースには、揚げパンで有名な「高見石小屋」、2018年の10月に新館がオープンしたばかりの「白駒荘」、全面凍結している白駒池、「麦草ヒュッテ」など、見所はたくさん。重い荷物との戦いとなりましたが、立ち寄りを楽しみながら北八ヶ岳を歩いてきました♪
まだ登ったことのなかった縞枯山を経由したかったのですが、天候が悪くなってきたので国道を歩いて北八ヶ岳ロープウェイに下山する最短ルートを選択。
比較的に厳冬期でも天候が安定していることが多い八ヶ岳。通年小屋も多いので登山者も多く人気の山域であることが登山道を見ていてよく分かります。ほとんどトレースがしっかり付いてるし、旗やテープなどの目印も多く整備されている印象。
久々のテント装備の重さに慣れ、厳冬期の寒さを十分に体感することができた有意義な山行となりました。また、道路の冬期通行止め&バスの運休などで車がないとアクセスが難しくなるこの時期。公共交通機関利用でも、十分雪山登山を楽しめることが分かり大きな収穫となりました。
注意するPoint
黒百合ヒュッテまでのコースは、日曜なので下山中の団体が多くすれ違いに注意が必要でした。特にすれ違い時の木道や鉄格子の横、踏み抜き注意です。
また黒百合ヒュッテまではノーアイゼンで行けました。鉄格子の上を渡る箇所が多いのでアイゼン付けていると歩きづらいでしょう。
基本的に樹林帯の多いコースなので風の影響は受けにくいですが、風が通る稜線に出ると一瞬トレースが消えるので要注意です。
中山展望台付近、それから五辻〜山頂駅までに数カ所トレースがなくなる場所があったので目印の旗を頼りに進みましょう。悪天候で視界が悪い時は特に慎重に…。
2日目は平日のため「高見石小屋」と「白駒荘」どちらも小屋の人が荷揚げに出ていて立ち寄れませんでした。小屋での食事は「麦草ヒュッテ」までお預けに…。通年営業している小屋が多い八ヶ岳ですが、この時期の平日は確認したほうがいいです。
年々積雪量は減っているように思います。登山道の岩や木の根などが雪に覆われず、引っかかることもあるので気をつけて歩きましょう。
特急「あずさ」について
登山を始めて5年以上経ちますが、中央線特急「あずさ」を利用するのは今回が初めてだったんです(笑)車だと前夜発が多いですが、朝出発だと前日ゆっくり眠れるので体力的にかなり楽です。
車両の1番後ろの座席を確保できれば大型ザックも後ろに置けます。 また「スーパーあずさ」の場合は、1号.3号.5号.7号.10号.12号車には大型荷物置き場も設置されています。
JR東日本えきねっとの「トクだ値」を使って35%割引だったので、普通電車の運賃と変わらない価格です。なぜ今まで利用しなかったのかと後悔(笑)
※「JR東日本えきねっと」の「トクだ値」を使って前日までに予約すれば「あずさ」指定席が通常の35%割引で購入可能なのでオススメです。←35%割引は2019年3月15日乗車分までそれ以降は割引率が変更になるそうです。
そして南口改札内には駅弁屋さんがあるのも嬉しいですね☆
[駅弁屋 頂]
JR新宿駅 南口改札内 南口コンコース
◎営業時間 6:30〜22:00
◎年中無休
◎新宿駅 9.10番線のホームにも売店あり
登山コース
1st DAY 標準タイム2時間30分
渋の湯 50分 八方台分岐 30分 唐沢鉱泉分岐 70分 黒百合ヒュッテ〈テント泊〉
2nd DAY 4時間20分
黒百合ヒュッテ 5分 中山峠 35分 中山展望台 60分 高見石小屋 25分 白駒荘 30分 麦草ヒュッテ 35分(国道経由) 狭霧苑分岐 30分 五辻 40分 ロープウェイ山頂駅
アクセス
[往路]
スーパーあずさ「新宿駅」から「茅野駅」指定席+乗車券 3910円
アルピコ交通バス「茅野駅」から「渋の湯」 1150円
[復路]
北八ヶ岳ロープウェイ 1000円
アルピコ交通バス「北八ヶ岳ロープウェイ」から「茅野駅」 1250円
電車「茅野駅」から「上諏訪駅」 195円
高速バス「上諏訪駅」から「新宿駅」 3200円
※渋の湯〜茅野駅間の路線バスは厳冬期は土日のみの運行なので要注意。北八ヶ岳ロープウェイ〜茅野駅間は平日も運行してます。
登山口
[渋の湯(渋御殿湯)]
通年利用可能。高見石小屋への登山口としても利用されてます。冬季はスタッドレス必須。4WDが安心とのことです。
◎日帰り入浴 1000円(2015年に利用した時はドライヤーなしでした)
◎駐車料金 日帰り登山1000円、泊まり2000円
※受付して料金を支払ってから駐車すること。受付は朝6時からなので要注意。
[北八ヶ岳ロープウェイ]
◎駐車台数 600台(24時間無料)
◎ロープウェイ料金 片道1000円 往復1900円
テント場情報
[黒百合ヒュッテ]
北八ヶ岳、標高2400mにある黒百合平に建つ通年営業の山小屋。50張程度、設営可能。
◎幕営料 1000円(トイレ利用込み)
◎水場 なし(ペットボトルを購入)
◎トイレ利用 小屋泊、テント泊以外の人は200円
売店
◎水 350円
◎缶ビール 500円
◎スープセット(パン付き) 700円
◎ビーフシチューセット 1200円
※トイレは利用できますが、基本的にテント泊の人は小屋の中で過ごすことはできません。(喫茶利用の場合は別)悪天候などで眠れない場合は小屋に宿泊することになります。
雪山テント泊☆プチ情報
◆ テントを立てたら、まず乾いた靴下&手袋に変える
→汗で濡れているので手足の指先が冷えてなかなか温まらない。
◆ ハードシェルから上下ダウンに着替える
→保温効果のあるダウンに着替えれば暖かく過ごせます。
◆ トイレなどちょっと外に出る時はダウンシューズのまま
→防水機能、すべり止めがついて物がほとんどなのでそのまま外を歩けます。
◆ 鍋など温かい物を食べる、ホットワインやお茶など温かい飲み物を飲む
→食べると体温が上がるのでたくさん食べて、身体の中から温めてから寝るようにする。
◆ コンタクトの人は必ず身体に近いポケットに入れておきましょう
→液体が凍るので次の日レンズが付けられなくなります。
◆ 寝る時、靴は袋に入れてシュラフの中に足元に入れる
→汗で湿った靴の中が凍ってしまうと次の日冷たくて履けなくなります。
◆ 寝ているとき自分の息を吐いた部分だけテントに霜が張ります
→顔に霜がパラパラ落ちてきて冷たいです。霜を落とすタオルやブラシは必須アイテム。
小屋情報
[高見石小屋]
渋の湯から約2時間。北八ヶ岳にあるランプの灯りと薪ストーブが出迎えてくれる山小屋。名物「揚げパン」が有名。
◎幕営料 550円
※この日は荷揚げに出ていて喫茶利用できませんでした。
[白駒荘]
高見石小屋から25分。白駒池の目の前に立てられている山小屋。駐車場がすぐ近くにあるのですが冬期は国道299号線が通行止めのため利用不可。2018年10月に新館がオープンしたばかり。
※小屋の様子を見るのを楽しみにしていたのですがこちらも荷揚げに行ってしまって見られず…。
[青苔荘(せいたいそう)]
白駒池の苔の森の中にある山小屋。テント場も通年利用可能です。
[麦草ヒュッテ]
白駒池から30分。麦草峠の前にある山小屋。喫茶営業していたので助かりました。すぐ横の国道は冬期封鎖のため小屋の方はスノーモービルで出勤されてました。
◎山菜うどん 860円
◎カレーライス 860円
◎紅茶 400円
◎北八ヶ岳オリジナルブレンドコーヒー 540円
下山後の温泉&ごはん
[片倉館]
上諏訪駅から徒歩8分。日本最古の温泉保養施設。大浴場は「千人風呂」と呼ばれるだけあって広くて浴槽も大きい。映画『テルマエ・ロマエⅡ』のロケ地だそうです。
◎入浴料 650円
◎休館日 毎月第2・第4火曜日
◎営業時間 10:00~21:00
[れすとらん割烹 いずみ屋]
上諏訪駅から徒歩1分。高速バス乗り場から近いリーズナブルな定食屋さん。刺身、天ぷら、ひれかつなど定食メニューも豊富。
◎営業時間 11:00~22:00
◎信州諏訪みそ天丼 950円
◎ヒレかつ定食 1000円
◎刺身定食 1300円
今回の山で使用した便利グッズ
ガス缶を冷えから守る!! なべ底からの熱を反射してくれる!! 低温時にガスバーナーを使用する時の必須アイテム「UNIFLAME バーナーシート」
テント泊では手放せないハクキンカイロ。熱量使い捨てカイロの13倍☆ シュラフの中でも底冷えするので、足先に置いたり、太ももで挟んだり、肩や腰の下に置いたりして温まりました。
ただ急に熱くなる場合があります。低温火傷の可能性もあるので寝る時は肌に近いところには入れないほうがいいです。 次の日の行動中はポケットにスマホと一緒に入れて低温から守りました。
八ヶ岳のバッジの情報も載ってるの中央アルプスの山バッジコレクションはこちらです↓
最後までお読みいただきありがとうございます♪
「黒百合ヒュッテで厳冬期テント泊」の記事をお届けしました。
この記事に興味を持っていただけたら、また読みにきてもらえると嬉しいです。
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