4ヶ月ぶりの唐松岳登山でひどい筋肉痛を5日間も味わい(笑)、筋力が戻ってきたことを確認して挑んだ2泊3日夏のテント泊。 

選んだのは北アルプス北部、立山から薬師岳への険しい道の途中に存在するオアシスのような場所五色ヶ原(ごしきがはら)」です。 縦走の途中の宿泊地として利用する登山者が多いのですが…。 

色鮮やかな高山植物、青々とした草原、真っ白な雪渓、池塘などに彩られた色彩豊かな高原そして立山、後立山連峰、遠くは槍・穂高まで望むことができる絶好のロケーション北アルプスの稜線上でこれほどの広がりをもつ空間はここだけなんだそうです。 

北アルプスの秘境と言われている「雲の平」と似た雰囲気を持っているこの場所で贅沢な時間を過ごすのが今回の最大の目的です。

 

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五色ヶ原までピストンの場合は1泊で可能なところを、素敵なテン場で1日のんびりするためにあえて贅沢に2泊3日で山の旅を楽しんできました☆ 

このコースのオススメPoint 

「五色ヶ原」は、立山から薬師岳に続く立山連峰の途中にある高原。 スタート地点の「室堂平(標高2,450m)」とゴールの「五色ヶ原(標高2,500m)」は標高がほぼ同じ浄土山、龍王岳(巻道あり)、鬼岳、獅子岳と4つのピークを越えるのでアップダウンが多く想像以上に大変という印象。 

最初のピーク「浄土山」が最高点になりそこからはアップダウンを繰り返して下っていく往路復路は逆に登りが多いという少し変わったコース。途中、北アルプスらしい雪渓歩きや岩稜帯歩き、ガレ場やハシゴや鎖場も出てくる変化に富んだルートなので飽きることはないでしょう。 

そして秘境っぽい雰囲気を持った山々に囲まれた美しい五色ヶ原何日もかけるほど遠い場所ではなく、程よい達成感が味わえる貴重なコースだと思います。 

五色ヶ原山荘から薬師岳方面に50分登ると標高2,616m鳶山(とんびやま)」というピークがあります。キャンプ場からの景色も最高でしたがこちらからの景色も圧巻です。北アルプスの名峰たちがぐるっと見渡せる大迫力の絶景。五色ヶ原を訪れる際にはぜひ足を伸ばして登ってみることをオススメします☆ 

1日目

午前9時過ぎ、室堂からスタート!お天気最高です☆

夏の立山は初めて訪れるのですが…緑と岩肌、青空の色合いが本当に綺麗です。秋や冬とはまた違う魅力たっぷり!さすが人気の立山ですね♪

室堂から約50分で浄土山登山口。ここからが本格的な登山道です。

浄土山登山口から往復10分。この先に展望台があります。

ゴツゴツとした岩、浮石のある登りにくい登山道を黙々と登ります。久しぶりのテント泊装備の重さですでにバテてます(笑)

この先が浄土山北峰。ここでチラッと剱岳が姿を見せてくれました。

室堂から約1時間30分で浄土山南峰に到着。

浄土山南峰からの展望です。ここで五色ヶ原山荘の位置を確認しました☆ ここからが長いんですけどね〜

龍王岳へは登らず(←疲労を溜めないため)右手方向に伸びる巻道を進みます。

鬼岳に到着〜♪

北アルプスらしい岩場を抜けて…。

登山道の雪は溶けていたので雪渓歩きはなしで難なく通過。

鬼岳と獅子岳の鞍部の木道を進み…。

眼下には黒部湖が現れました☆その向こうは針ノ木岳。このルート一番の眺望ポイントです☆

アップダウンを繰り返してやっと獅子岳到着。

ハシゴを慎重に下り…。

鎖場も通過して…。

ザレた斜面を必死に下ってザラ峠。この辺は風の通り道。ちょうど霧がかかって真っ白でした。

ザラ峠から50分。キャンプ場が見えました♪

キャンプ場に到着。1日目、無事終了です☆

2日目

2日目は山荘周辺を散策します。

薬師岳方面この先の鳶山を目指します。

あっという間に登頂。頂上標識は寂しい感じ。

でもこの絶景です。

美しい山々に囲まれ、ポツンと佇む五色ヶ原山荘。「アルプスの少女ハイジ」みたいな雰囲気〜♪

山荘周辺はお花畑。

時間はたっぷりあるので高山植物の撮影タイム(笑)

キャンプ場に戻りタープを張って、のんびり過ごします。他の登山者は次の目的地に出発したので貸切☆ 贅沢キャンプです。

コーラが美味い!

家から持参した自家製大葉味噌をおつまみに。今日の夜はご飯を炊いてこの味噌をたっぷり塗って明日の行動食にします。

夕飯は焼いたナスとズッキーニとウィンナー、ゆで卵をトッピングしたボリューム満点のキーマカレー。

この日は新月だったので満天の星空でした☆

3日目

日の出前、キャンプ場からの朝焼けが綺麗で感動☆

朝日を浴びて綺麗に染まる山々を見ながら思いをはせる至福の時♪ これが見られることがテント泊の醍醐味。

日の出と共に出発です。今日もお天気良さそう〜。

陽が高く上がって暑くなる前に、ザレ場を登り切り振り返るとこの絶景☆ 元気が出ます。

チングルマの大群落で秋の気配を感じたり…。

お花畑に癒されながら…。

大葉味噌のおにぎりでエネルギーチャージ中(笑) 山で食べるおにぎりは何故こんなに美味しいのでしょう…。

あっという間に浄土山と一の越山荘の分岐に到着。往路より復路の方が断然早い!重さに体が慣れたからか?

復路は一の越山荘経由で。

みくりが池、雷鳥沢キャンプ場も見渡せる絶景です。長い梅雨でなかなか山に来れなかったので青空がとっても嬉しい☆

一の越山荘から見上げた雄山。

最後は石畳の階段を黙々と下って…。

室堂に到着。最後に冷たくて美味しい水をいただきました。

注意するPoint 

4つのピークを越えるのでとにかくアップダウンが多く、じわじわと体力を奪われます。最初のピーク「浄土山」で五色ヶ原山荘が見えるので近く感じるけど、そこからが長い長い道のりでした。 

頻繁に出てくる岩場歩きは濡れてる場合にはスリップや転倒に注意が必要。 また時期によっては雪渓のトラバースを通過するので軽アイゼンがあると安心です(今回雪渓は残ってませんでしたが…)  

そしてアップダウンを繰り返して疲労が溜まってくる後半、獅子岳からザラ峠の間はザレた岩石の急な斜面を下るので、脚の踏ん張りが効かず苦戦することに…。 

標高差や距離、コースタイムだけ見るとそんなに難易度は高くないと思ってましたが…。アップダウンの多さ、雪渓&岩場歩き、ハシゴや鎖場、ザレ場など神経を使う場面も多く、決してハイキング気分で辿り着ける場所ではない。体力&装備など万全な準備をして臨むコースでしょう。 

登りが多くなる復路は早出がオススメ。早朝は日陰が多いコースなのでかなり体力を温存することができます。 

ゴツゴツとした岩場を通過。

結構急なハシゴを登ったり下ったり…。

復路、早朝はこんな感じで日陰の中行動できましたが…。

どんどん日が上がって直射日光を浴びることに…復路は早出がオススメ!

雪渓情報(2020.8月中旬時点)  

登山道に雪渓なし。1〜2週間前の情報では3箇所ほど雪渓が残っているとのことでしたが、ここ数日の暑さで完全に溶けてしまったようです。 

登山道の雪渓は溶けた様子が分かりますね。

水場情報

室堂の「立山玉殿の湧水」のみ。テント場の水は枯れてる場合もあるとの情報でしたがこの日は問題なく使えました(沢水なので要煮沸です) 

 

登山コース 

[1st DAY] 標準タイム5時間10分 

室堂 50分 展望台 40分 浄土山 120分 獅子岳 50分 ザラ峠 40分 山荘分岐 10分 五色ヶ原〈テント泊〉   
 

2nd DAY] 標準タイム1時間50分 

五色ヶ原 10分 五色ヶ原山荘 50分 鳶山 40分 五色ヶ原山荘 10分 五色ヶ原〈テント泊〉   
 

3rd DAY] 標準タイム5時間50分 

五色ヶ原 10分 山荘分岐 30分 ザラ峠 80分 獅子岳 150分 分岐 40分 一ノ越山荘 40分 室堂 

五色ヶ原マップ☆クリックしてみてね♪

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アクセ 

[クルマの場合] 

首都圏から登山口の室堂へは「扇沢」から入ることが多いようですが、下山後に金沢方面に立ち寄りを考えていたため「立山」からアクセス。 

1)東京から立山駅まではおよそ430km。 関越自動車道、上信越自動車道、北陸自動車道「立山IC」を出て約30分 
※立山駅からケーブルカーと高原バスを乗り継いで室堂へ(往復4940円、5日間有効、販売開始7:00) 

 

2)東京から扇沢まではおよそ270km。 
※扇沢から電気バス、ケーブルカー、ロープウェイ、トロリーバスを乗り継いで室堂へ(往復9,210円) 

 

[公共交通機関利用の場合] 

1)立山駅経由 
首都圏から富山駅行きの深夜バス利用(片道約3000〜9000円までバス会社による)、富山駅から富山地方鉄道で立山駅へ(富山駅から室堂まで往復7,400円) 

2)扇沢経由 
新宿から高速バス利用で扇沢まで往復10,400円(+深夜料金1,400円)扇沢から室堂まで往復9,210円 

3)直行バスで室堂 
新宿or竹橋から「毎日あるぺんバス」で往復27,000〜28,500円 

登山口  

 [室堂ターミナル]   
室堂平へは、長野県側は扇沢駅、富山県側は富山地方電鉄の立山駅が起点となる。マイカーではアクセスできない。 扇沢駅からのアルペンルートは1時間30分以上かかる。マイカー利用の場合は、駐車場の混雑も含めて余裕をもった計画を立てましょう。 

※今回利用した「立山駅」では平日でしたがケーブルカーのチケット販売開始前から列ができてました。販売開始の7時少し前から並び始めましたが、始発は取れず3便目の8時発に。感染症対策で人数制限しているようでした。

テント場情報  

 [五色ヶ原キャンプ場]  
五色ヶ原山荘より10分、標高約2,410mのキャンプ地。北アルプスの名峰たちが並ぶ絶好のロケーション。 昼間は遮るものがないのでめちゃくちゃ暑いですが、日が落ちたら一気に冷えます。持参した防寒着はすべて使いました(笑)
◎幕営料 1泊700円
幕営数 約50張
◎水場 あり(沢水)
トイレあり

キャンプ場と山荘の分岐にこの看板。受付は設営後でも翌日でも大丈夫。

 

テン場の水場。

トイレ。入口を入って右が男性用、左が女性用。電灯はなし。

山荘で購入したペットボトルや空き缶が水場の横に捨てられるのが嬉しいポイント☆

 

小屋情報 

[五色ヶ原山荘] 
五色ヶ原のほぼ中央に建つ五色ヶ原山荘。標高は2500m。 
◎収容人数 通常95人のところ2020年は40名または8組まで
◎開設期間 7月上旬~10月上旬2020年は7月18日〜9月20日
◎山荘バッジ 700円(2種類)
◎ペットボトル 400円
◎缶ビール 600円
◎コーラ缶 300円 
※小屋前のみ携帯の電波繋がりました。 

山荘から10分のところにキャンプ地あり。

受付は感染症対策でビニールが貼られてました。

キャンプ場から山荘へは緩やかな登りです。

五色ヶ原山荘のバッジの情報も載ってる北アルプスの山バッジコレクションはこちら↓ 

山バッジ・コレクション[北アルプス編]
山登りの記念にもモチベーションにもなる「山バッジ」購入場所、購入可能時期、価格など、可能な限りの情報と一緒に…。エリアごとに分けてご紹介します♪まずは人気のエリア北アルプス 編です。 北アルプスの登山レポートはこちらです↓ バッジの保管方法について集めたバッジはこんな風に額に入れて飾ってみてはいかがしょう?こんな商品も出ています↓山バッジの飾り方の記事はこちらです↓

 

[一の越山荘] 
室堂ターミナルから約1時間。雄山と浄土山の鞍部、標高2,700mの稜線に建つ山小屋。 
◎営業期間 4月下旬~10月中旬
◎収容人数 150名 

[立山室堂山荘] 
室堂ターミナルから徒歩10分。
◎営業期間 4月中旬~11月中旬
日帰り入浴 700円(14:00~16:00) 
※2020年は新型コロナ対策で外来の入浴を中止。 
※ちなみに同じく室堂ターミナル近くの「みくりが池温泉」も外来入浴は中止。 「雷鳥荘」混雑時は入場を制限する可能性あり。「雷鳥沢ヒュッテ」は入浴可能でした。 

 

下山後の温泉&ごはん 

[ホテル森の風  立山] 
立山駅からクルマで5分ほどの場所にあるホテルの日帰り入浴を利用。美肌の湯と呼ばれるアルカリ性単純硫黄泉で、トロトロの肌触りの良いお湯でした。広々とした大浴場でジャグジーや寝湯、箱風呂やサウナなど様々な浴槽を楽しめます。 中途半端な時間だったのでほぼ貸切で、山旅の疲れが取れてたっぷり癒されました。 
◎入浴料 900円
日帰入浴 11:00~19:00(受付18:00) 
※感染症対策で人数制限あり 

 

[焼肉 時しらず]
下山後、金沢方面に移動。久しぶりにガッツリ歩いたので肉(良質なタンパク質)が食べたい!ということでリーズナブルで評判の良さそうな焼肉屋さんを大検索!
ボリュームありコスパ良しの予想以上のお店で大満足☆ 近くに行く機会があったらまた食べに行きたくなるお店でした。 
※感染症対策ということでオープンしてすぐ夕方早い時間に利用させていただきました。 
◎営業時間 17:00~22:00
◎定休日 月曜
◎アクセス 金沢西高校近く
◎駐車場 お店の前に4台、道路を挟んで向かい側に専用駐車場あり 

住宅地の中にあってお店っぽくない入り口でした。

ネギタン塩850円/カルビ800円/ハラミ750円/豚トロ450円/ホルモン6品盛り800円など

タン塩(2人前)がこのボリュームでびっくり!

美味しくいただきました☆

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今回の山で使用した便利グッ 

スノーピークの1〜2人用のレクタタープ「ライトタープ  ポンタ  シールド」 すでに廃盤の商品ですが…250×200cmで長方形のレクタタイプのタープ。収納サイズもコンパクトなので登山にピッタリ! ポールの代わりにストックを活用し、強烈な真夏の日差しを遮ることができて快適な時間を過ごせました☆ 

ちょっと大きめなこんなタープもあり↓

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モンベル(mont-bell)
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ちょこっと観光 

[千里浜なぎさドライブウェイ] 

立山登山の際によく立ち寄るお気に入りの場所へ。金沢駅からクルマで40分。日本で唯一、砂浜をクルマで疾走できる絶景ドライブスポットです。心地いい風が吹く波打ち際でテントを乾かし、テーブル&椅子を並べて海沿いデイキャンプを楽しみました 

爽快ドライブ☆

海沿いでデイキャンプを楽しみました☆

五色ヶ原キャンプ場で結露したテントを乾かす…(笑)

[回転寿し  西海丸]

遅めのランチは海沿いの回転寿し「西海丸」さんへ。新鮮なネタなのにとにかく安い!以前食べた時の感動が忘れられず3度目の来店。奥能登にある網元直営の回転寿司。タッチパネルオーダー式で値段が分かるので安心して注文できます。3点盛り、5点盛り、セットメニューなどあり1貫ごと違うネタでたくさんの種類が楽しめます☆ お店のすぐ横は海。網元直営なのでホント美味しいです!! 
※こちらも空いてる時間(15〜16時)に利用させていただきました。 

オススメはセットメニュー☆

5点盛りもあります。

[東尋坊] 

4月から5ヶ月もの間、首都圏から出ずに自粛していたので今回少しだけ足を伸ばして福井県に立ち寄り。金沢から車で1時間ほどです。 荒々しい岩肌が続く東尋坊は、国の名勝・天然記念物に指定されている断崖絶壁のパワースポット!サスペンスドラマなどのロケ地としてよく使われている場所 

迫力あるゴツゴツした岩肌、そして青い綺麗な海です。

この先に進むと…。

こんな絶壁〜ドラマに出てきそう(笑)

[THE GATE by SUNDAY MOUNTAIN]

近くまで来たのでよく利用しているアウトドア専門のネットショップの実店舗へ。福井駅からクルマで20分ほど。ローカルエリアにありながら、王道ブランドとツウ好みのレーベルを扱っていてセレクトがいい!開店時間と同時に店舗前の駐車場が埋まってしまうという人気ぶりでした。

最後に 

北アルプスでテント泊するならほぼすべてのコースが網羅されているこの本がオススメ↓

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最後までお読みいただきありがとうございます♪ 「北アルプスの素敵なキャンプ場☆五色ヶ原」の記事をお届けしました。この記事に興味を持っていただけたら、また読みにきてもらえると嬉しいです。


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