この時期だけの期間限定ルート、オープンしたばかりの「鳩待峠(はとまちとうげ)」から残雪たっぷりの至仏山に登ってきました♪ 

道路が開通した次の日の土曜日。天気は晴天予報。期間限定となれば多くの登山者&BCの人で大混雑すると覚悟して向かったのですが…。出発が早かったし、広い尾根道が多いので山頂以外は混雑することなく気持ちいい雪上歩きが楽しめました☆ 

1日中天気が崩れることもなく、強風予報だったはずが心地よい風が吹く程度の最高のコンディション普段この時期は気温が高くて、少し登っただけで暑さを感じてしまうところ。でもこの日は適度に冷たい風が吹いてきて、ほとんど汗をかかずにハードシェルを着たままでちょうどいい気候でした。 

夏には大混雑する場所だとは思えない静かな尾瀬 残雪期だけ下れる登山道。真っ白に染まった広大な雪原歩き山頂標識が雪で埋まっているという珍しい光景空気が澄んでいて遠くまで見渡すことができた山頂からの大展望 

 

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こんなにコンディションがいい中で、期間限定の絶景の雪原を歩くことができたのはホントに貴重な体験でした。 

このコースのオススメPoint 

至仏山(しぶつさん)は標高2,228m。尾瀬ヶ原の西端に位置し、東の「燧ヶ岳(ひうちがたけ)」とともに尾瀬を代表する有名な百名山です。 

雪の至仏山に登れるのは4月末からGW終了までのなんと2週間だけ。植生の保護のために積雪期は登れる期間が限られているんです。 

今回のコースは鳩待峠からスタート。小至仏山を経由して至仏山に登頂。山の鼻に下りて鳩待峠に戻る周回ルートです。

歩き始めてすぐに小至仏山〜至仏山までの進むルートを確認できるので不安なし。小至仏山に着く手前で早速、上信越の白い峰々の絶景を拝めるのでテンション上がりっぱなしです(笑) そんな絶景を見ながら山頂を目指すので登りの辛さを感じる暇なしって感じでした。 

雪が少ないと言われていた今シーズンですが、4月に入ってからの積雪のおかげで残雪たっぷり☆ 至仏山の山頂標識が雪で埋まっているのを見られるのは珍しいそうです。
山頂からの360度の大パノラマも圧巻の景色。とても空気が澄んでいたので上信越〜北関東の山だけでなく、遠くにうっすら富士山、アルプス方面まで見渡せる絶好の登山日和でした。

そして夏は登り専用至仏山〜山の鼻までの区間をこの時期だけ下山可能という特典付き。誰も歩いていない雪の上を自分の足跡をつけながら歩いて駆け下りる快感、ぜひ味わっていただきたいです!! 

全体的に緩やかで歩きやすい道なので、注意点だけきちんと押さえれば雪山初心者でもチャレンジしやすいルート。入山者も多いのでトレースばっちり、人が多いとなにかと不安な雪山でも安心です。雪山の魅力が満載のこのコース、雪山デビューにも最適だと思います 

そんなわけで今シーズンの至仏山特に貴重だと思います☆ GWの予定がまだ決まってない方はぜひ登ってみてもらいたいオススメのコースです。 

鳩待峠でアイゼンを付けてスタートです。

この回廊を登って左が至仏山、右が山の鼻方面。

早朝の締まった雪質。アイゼンを効かせて静かな樹林帯を進んでいくと…。

なだらかな山容の至仏山が見えてきます。

最初は緩やかな登り。真っ青の空に心地よい風で気持ちいいー!!

広い尾根道なので、BCも登山者も各々、自分のペースで歩けます☆

尾瀬ヶ原が見えてきました。その後ろには燧ヶ岳ですね☆

出ました〜!!!! 小至仏山手前で早速この絶景☆

小至仏山へは直登コースとトラバース道があります。

アップにするとこんな感じ。せっかくなので小至仏山への直登コースへ進みます。

この看板あたりからコースが分かれています。

小至仏山の直下。ここが今日1番の急登。下からだと急に見えたけどそうでもなかった…。

分岐から30分ほどで小至仏山、頂上到着〜♪ この展望、最高です!!

至仏山までは開放感のある道ですね。

振り返ると小至仏山の向こうに有名な山々。遠くにうっすら富士山が見えるの分かりますか?

景色を見ながらなので登りも全然しんどくない…。

偽ピークを過ぎたら山頂が見えてきました☆

あっという間に登頂です☆ 山頂標識はかなり埋まってます。去年より全然雪が多いそうで〜す。

正面には燧ヶ岳、眼下には尾瀬ヶ原。

そして上信越方面の白い峰々が連なっている風景もどうぞ〜♪

山頂にはこんなにたくさんが…。名残惜しいですが山の鼻に向かって下山しまーす。

この時期だけ下れる限定ルートです。シュラカブの上を歩く…?

直下の左斜面は夏道の木道が見えていました。右側の雪道を進みます。

雪の尾瀬ヶ原・燧ケ岳・会津駒ヶ岳の大展望を楽しみながら下れる素晴らしいコースです!!

振り返ると飛行機雲〜♪

下る途中に日光白根山&男体山も確認できました☆

この斜面を登りで使うBCの強者たち(笑)さすがです!!

遮るものがない広い斜面です。まだ足跡が付いてない雪の上を歩ける貴重な体験。

矢印のあたりから樹林帯に入ると、山の鼻方面に抜けることができます。

樹林帯を抜けたら広大な雪原に出ます☆ 正面は燧ケ岳。

雪原を散策しながら、振り返ると至仏山。

山ノ鼻に到着。

ここでのんびりランチ〜♪

ここから鳩待峠までは緩やかな登り。青空の下、雪原を散歩しているような気分♪

何度かスノーブリッジを渡ります。雪がたっぷり被っているので心配なく通過。

至仏山と青空を見納め。とっても名残惜しい…。

鳩待峠の10〜15分手前で少しだけ登りがきつくなります。

小屋が見えてきました。無事下山です。

注意するPoint 

鳩待峠オヤマ沢田代の区間は迷いやすいので注意。赤いリボンの目印がたくさんあるので確認しながら進むようにしたほうが良いと思います。

赤いリボンを目印に…。

基本的に至仏山までは緩やかな登りですが、小至仏山の直下が短いですが1番の急登でした。小至仏山を通らないトラバース道もトレースがしっかりできていたので問題なく通過できると思います。ただ急斜面なので滑落しないように注意が必要。

トラバースを進む登山者。下から見るとトラバースも直登もどちらも怖そー(涙)

小至仏山からの下山も急な斜面でした。ここで思いっきり踏み抜いてしましました(笑)  踏み抜きにも注意しましょう。朝のうちは雪が固くて登りやすいです。グサグサ雪になる前になるべく早い時間から登ったほうがいいと思います。 

踏み抜いた跡(笑)

至仏山から山の鼻へは広い尾根道です。雪質が柔らかくて下りやすいですがなかなか急な斜面でした。初心者の人は高度感があるので少し怖いかも。 

このくらいの斜度です。

そして1番大変な箇所が、山の鼻の手前の樹林帯。雪が柔らかすぎて量も多いのでスボスボと膝まで埋まってしまって歩きずらかったです(わかんを持参しなかったことを後悔しました)この日はまだ開通したばかりなのでトレースが踏み固まっていなかったです。GW後半、入山者が増えればかなり歩きやすくなるでしょう。 

足首〜スネくらいまで埋まるので歩きにくい…。

かなりの深さ埋まります…。

山の鼻から鳩待峠までルートはトレースがしっかりついていますが、川を渡るスノーブリッジが数カ所できています。この日はまだ積雪が多かったので問題なかったですが、融雪状況に注意して渡りましょう。 

鳩待峠休憩所山の鼻もトイレは男女共用1箇所のみでした(とても綺麗です)

またオープンした鳩待峠の駐車場は停められる台数が少ないのですぐに満車になるそうです。深夜&早朝に鳩待峠までの道は凍結の恐れがあるのでノーマル車の場合は「戸倉駐車場」に車を停めて乗合タクシーかバスで鳩待峠に向かうのが安全。 

登山コース 

雪山標準タイム5時間
戸倉駐車場 (乗合タクシー)25分 鳩待峠 120分 小至仏山 30分 至仏山 80分 山ノ鼻 70分 鳩待峠 (乗合タクシー)25分 戸倉駐車場 

至仏山マップ☆ クリックしてみてね♪

アクセ 

[クルマの場合] 
東京から尾瀬戸倉駐車場まではおよそ170km。 
関越道の沼田ICを下りて国道120号線(日本ロマンチック街道)へ。鎌田の交差点を左折して国道401号線へ。戸倉温泉街で奥利根湯けむり街道が分岐する交差点を右折して橋を渡った先が駐車場。 

 

戸倉駐車場は自動精算機があり24時間営業、トイレも設置。駐車料金は1日1,000円。鳩待峠までのバスor乗合タクシーは片道980円。人数が揃ったらすぐに出発してくれます(途中、武尊山、皇海山、日光白根山、笠ヶ岳、運が良ければ咲き始めの水芭蕉が見えます)
早朝、戸倉から鳩待峠までの道はカーブごとに雪解け水が道に流れてきていて凍っていたようです。ノーマルタイヤの場合は乗り合いバス&タクシーを利用したほうが安心ですね。 

戸倉第一駐車場。

戸倉駐車場にはトイレと自動販売機が完備。

戸倉から鳩待峠の道。

[公共交通機関利用の場合] 
◎高速バス
関越交通「尾瀬号」バスタ新宿・練馬から尾瀬戸倉まで3,800~4,200円。 
※運行期間2019年5月17日(金)夜行便~10月14日(月・祝) 

◎電車の場合
上毛高原駅、沼田駅から路線バスでもアクセス可能。  

登山口  

鳩待峠登山口]   
尾瀬の中で最も人気の玄関口。尾瀬の登山口の中でも約6割の人がここから入山するそうです。シーズンピーク時は1日に約6000人ここから入山することもあるそうです。 
※ちなみにこの日は400人ほど。駐車場の入り口付近の道路が完全に凍結。歩行注意です。 

鳩待峠駐車場の入り口付近。凍結してるの分かりますか?ここメチャメチャ滑りました(笑)

左が駐車場←満車。右が乗合タクシー←9人乗れました。

テント場情報  

[山の鼻キャンプ場]  
至仏山の麓にあるキャンプ場。受付は至仏山荘。 
◎料金 1泊800円
◎幕営数 50張程度 

山の鼻キャンプ場。

トイレは男女兼用でした。

小屋情報 

[鳩待峠休憩所] 
尾瀬の玄関口のひとつである鳩待峠に位置する休憩所。売店では尾瀬みやげを販売。至仏山、尾瀬、燧ケ岳など豊富な種類の登山バッジも購入可能。乗り合いバス&タクシーの乗車券はここで購入します。オリジナル花豆ソフトクリームや軽食などを扱う食堂もあります。 
◎営業時間 9:00〜17:00ごろ
◎戸倉までの乗り合いバス&タクシー 片道980円
◎休憩所の裏手にトイレあり(協力金100円)
◎駐車場 約50台(2500円)←シーズン中マイカー規制あり
至仏山バッジ 600円 

至仏山のバッジの情報も載ってる北関東地方の山バッジコレクションはこちらです↓ 

山バッジ・コレクション[北関東編]
山登りの記念にもモチベーションにもなる「登山バッジ」 購入場所、購入可能時期、価格など、可能な限りの情報と一緒に…。エリアごとに分けてご紹介します♪  尾瀬・日光など北関東編です。   北関東の登山レポートはこちらです↓    バッジの保管方法について集めたバッジはこんな風に額に入れて飾ってみてはいかがしょう? こんな商品も出ています↓山バッジの飾り方の記事はこちらです↓ 
 

休憩所の裏手にあるトイレです。除雪されてないので足元注意。

鳩待山荘
尾瀬ヶ原への入山口である鳩待峠の山小屋。混雑する尾瀬の中でも穴場的な小屋。
◎営業期間 2019.4.27〜10.27
◎定員 66名
◎日帰り入浴 11:00〜14:00(500円) 

至仏山荘
尾瀬ヶ原の入口、山の鼻にある山小屋。鳩待峠から約1時間。尾瀬の中でも比較的新しい小屋で、大きめのお風呂、ウォッシュレット、談話室、カフェバーなど設備も充実している。
◎営業期間 2019.4.27〜10.26
◎定員 73名
◎日帰り入浴 14:00〜19:00(500円) 

[山の鼻小屋]
鳩待峠から徒歩1時間、山ノ鼻地区に建つ小屋。 
◎2019.4.27から営業予定
◎全室個室22部屋 

国民宿舎 尾瀬ロッジ]
尾瀬ヶ原は目の前、至仏山の登山口は徒歩5分。全室個室対応、ウォッシュレット完備。 
◎営業期間 GW(4月下旬〜5月初旬) & 5月下旬〜10月中旬 
◎定員 100名 

下山後の温泉&ごはん 

花の駅・片品  花咲の湯
戸倉駐車場から車で30分。沼田ICに向かう途中にある比較的新しくて綺麗な日帰り温泉施設。四季折々で変化を見せる絶景露天風呂、岩盤浴&サウナ、日本百名山の「皇海山」が見られるウッドデッキのテラス、景色のいい休憩所、地元の高原野菜を使った珍しいメニューが豊富なレストランなどあり。
◎営業時間 10:00〜21:00(4〜10月) 
      10:00〜20:00(11〜3月) 
◎休館日 第2.4水曜
◎入館料 650円(5時間まで) 
※道の駅「尾瀬かたしな」のレシートを見せると5名まで100円引きの550円 

季節限定の魅力的なメニューが豊富。

ちょこっと立ち寄り 

[道の駅 尾瀬かたしな
戸倉駐車場から車で約15分。国道120号線沿いにある道の駅。片品村の新鮮な高原野菜や手作りスイーツが手に入ります☆ 道の駅の野菜は新鮮で安くて量が多く、東京で買う野菜とは比べ物にならないくらい美味しいので立ち寄りにオススメです✌️ 
直売所だけでなく、足湯テラス、広場、食堂も併設されています。 
◎営業時間 9:00〜18:00
◎定休日 毎月第4火曜日

こんなにたくさん買い込みました(笑) GWのテント泊の食料にします☆

ソフトクリーム300円。甘すぎなくてミルク感たっぷりで美味しかったー!!

今回の山で使用した便利グッ 

ジェットボイル

日帰り雪山登山に便利なオススメグッズです。登山を始めたばかりの時から愛用しています☆ 今回作ったカップラーメンでも使用しました。通常のバーナーの半分の時間で素早くお湯を沸かすことができるので天候が不安定な雪山でも使いやすいです。カートリッジや五徳などすべて本体に収納可能なのでコンパクトに持ち運べます。

ブラックダイヤモンド トランスファー3 

692gと軽量コンパクトなのでおすすめのショベルです。この時期の踏み抜きからの脱出に役立ちます♪  

 

最後に 

雪山登山を始めてからコースの参考にしてる本をご紹介します♪ とても分かりやすくルートを紹介しているのでオススメです。 

 

比較的歩きやすい初心者向けのコースは↓ 

created by Rinker
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最後までお読みいただきありがとうございます♪  
「期間限定ルート残雪の至仏山」の記事をお届けしました。  
   
この記事に興味を持っていただけたら、また読みにきてもらえると嬉しいです。


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