新潟県の日本二百名山守門岳(すもんだけ)に登ってきました。

新潟県のほぼ中央に位置する守門岳は大岳(1432m)、青雲岳(1487m)、袴岳(1537m)の三峰からなる越後の名峰です。 東洋一と言われる稜線全体に渡って作り上げられる大雪庇が有名。

日本海に近い豪雪地帯の不安定な天候によって、厳冬期はなかなか近づけないので残雪期限定の雪山です。

冬季ならではの景色と言えば、八甲田や蔵王などの樹氷、そして雲竜渓谷などの氷瀑があります。守門岳の大雪庇はそれらに負けない魅力。およそ長さ1㎞以上続く巨大雪庇は雪山を登る登山者にはぜひ1度見てもらいたい景色です!

雪庇が崩落したり、クラックができていたりという直前情報も有りましたが何とかギリギリ間に合いました☆

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快晴無風という最高のコンディションの中、雄大な自然の造形美を堪能してきました。 久しぶりに下山が名残惜しいと感じるほどの絶景に出会えて今シーズン最後の雪山登山を気持ちよく締めくくることができました。

このコースのオススメPoint  

全国から雪庇を一目見たいと大勢の登山者が訪れるので、トレースはあちこちにできています。

この橋を渡って登山スタートですが…この先にルートを間違えた分岐あり

冬は保久礼コースを使って大岳まで登りピストンで下山するのが一般的なルートですが…。
平日ということで登山者が少なくスキー跡に惑わされ、正規ルートから外れてしまいました。幸い先行者もいたし、尾根に向かって直登することで合流することができました☆
タイムロスしてしまいましたが個人的にはツボ足で登る練習ができたので満足でした(笑)

橋を渡ってすぐの分岐です。左側が正規のルートです。ここで間違えてスキーの跡を辿っていったので直登が待ってました…

守門岳から日本海

樹林帯を抜け、振り返ると日本海まで見渡せます。山から見る海は「ここまで自分の足で登って来たんだなぁと」特別な印象を持ってしまいます(笑)

キビタキ避難小屋から登り続けてやっと雪庇の断片が見えてきました☆早く見たいのでここからペースをあげて登っていきます

スキーのシュプール跡がきれいに残っています。地味に続く尾根道。偽ピーク1箇所あり(笑)

大岳山頂からは360度の大展望。快晴なので越後三山、尾瀬、妙高山、飯豊山、越後駒ヶ岳、八海山など見渡せました☆ 
広い雪原の山頂からは左に中津又岳の雪庇、右側に本日の主役長さが約1㎞も続く「守門岳」の大雪庇。自然の造形美にホント感動の連続でした。

大岳山頂、到着〜♪大岳頂上の鐘は取り外してありました

大岳山頂からの絶景☆奥にうっすら見える白い山々が夏に登った飯豊連峰です

よく見ると中津又岳の雪庇の横を歩く人がいます。その雪庇の大きさに感動です

中津又岳の雪庇と大迫力の越後の山々はホント圧巻です☆

守門岳の大雪庇

本日のメインディッシュ☆これが見たかった東洋一の守門岳の大雪庇。その迫力に圧倒されてます。

大岳ピークから稜線全体に渡って張り出す迫力の雪庇。右奥には越後三山も…。

巨大雪庇をアップで!

1番手前の雪庇が崩落してます。その後ろに人の姿とトレースが…

今回は大岳山頂から少し下ったところまで行ってから戻りました。下から見る大岳の雪庇もなかなか良かったので、少し降りてみるのをオススメします☆(登り返しは大変ですが…)

横から見る大岳の雪庇☆知らずに雪庇に近づいていたと気づき焦りました!

大岳の雪庇とワンちゃん☆大岳から少し下ったところから撮影

元気に斜面を駆け上がっていったワンちゃん☆可愛かった!

冬の北アルプスの絶景には敵わないと思ってましたが、たとえ標高が低くても日本百名山じゃなくても、たくさん素敵な山があるんだなぁと感じた山行。 

下山の景色

白く雪をまとった里山が凸凹と続く雄大な景色を見ながら下山って幸せです☆

標高1537mとは思えない絶景。雪を被った数えきれないほどの里山の凸凹が何とも言えない雰囲気。アルプスからの白い山々とは全く違う魅力だと思います。下山後、魚沼の街をクルマで走らせながら見た景色もまた凄く感動的✨ 山好きには堪らない間近に見える無数の山々が大迫力でした☆ 

注意するPoint 

特に危険な箇所はありません。スノーシューワカンを使う人が多かったです。ココ数日の高温で雪質はシャーベット状。アイゼンなしでも難なく登れましたが、キビタキ避難小屋から急斜面になるのでアイゼンを使用しました。大岳の山頂手前の斜面の雪が少し堅くなっていたのでアイゼン装着のタイミングはバッチリでした。 

バックカントリーの山としても人気なのでスキーの跡に惑わされての道迷いには注意が必要です。 

平日でしたがボードを担いだグループがたくさんいました。

昼を過ぎ、気温が上がると雪が腐って踏み抜き多発で歩きにくいです。実際、私は下山時に片足太ももまで踏み抜いてしまいました(汗) ショベルを持参していたので何とか脱出できましたが、アイゼンが引っかかりなかなか抜け出せなくて焦りました…(その後ワカンに変更)

快晴青空の中、気持ちよく下山してましたがこの後…

片足を踏み抜いてしまい、ショベルで雪をあげている様子です☆なかなか抜けずに焦りました(笑)

この時期、どこの雪山もグサグサ雪の可能性があるので、踏み抜き対策としてわかんやスノーシューを装着する、もしくはミニショベルを持参すると良いと思います。  

登山コース  

雪山標準タイム5時間30分(登り:3時間20分 下り:2時間10分)
[登り]二分橋付近の除雪最終地点 90分 保久礼小屋 40分 キビタキ避難小屋 70分 大岳山頂
[下り]大岳 50分 キビタキ避難小屋 20分 保久礼小屋 60分 除雪最終地点

守門岳マップ

守門岳マップ☆クリックして見てね♪

※夏道、冬道、スキー跡をたどった急登のコースあり


アクセス  

[クルマの場合] 

東京から二口登山口まではおよそ250km。
練馬 関越自動車道 小出IC 28㎞ 二口登山口

 

[公共交通機関の場合]
JR越後湯沢駅からJR上越線で小出駅~上条駅下車(只見線)約30分、またはJR小出駅前~上条駅前下車(大白川線)約80分  

登山口 


[二分橋付近の除雪最終地点]
冬季は二分橋付近の除雪最終地点から登山スタート
駐車スペースは5,6台ほど(停められない場合は縦列駐車)トイレなし。  

二分橋付近の除雪最終地点の駐車スペースです。約2メートルの雪壁です。

宿泊情報 


[道の駅いりひろせ
駐車場にはトイレがないので道の駅で車中泊。登山口までクルマで約20分ほど。24時間トイレ利用可。
守門岳バッジ 500円

道の駅いりひろせです。車中泊で利用しました。守門岳の登山バッジも売っています☆

守門岳のバッジの情報も載ってる上信越の山バッジコレクションはこちらです↓ 
 

山バッジ・コレクション[上信越編]
山登りの記念にもモチベーションにもなる「登山バッジ」 購入場所、購入可能時期、価格など、可能な限りの情報と一緒に…。エリアごとに分けてご紹介します♪  群馬・長野・新潟の3県に渡るエリア上信越 編です。  上信越の登山レポートはこちらです↓    バッジの保管方法について集めたバッジはこんな風に額に入れて飾ってみてはいかがしょう? こんな商品も出ています↓山バッジの飾り方の記事はこちらです↓ 

小屋情報  

[保久礼(ほっきゅうれ)小屋]
◎30台駐車可能な駐車場あり(冬は雪に埋もれて休業)
◎収容人数 30人
◎トイレ有り

保久礼小屋に無事到着。ここからひたすら長い登りです…

 

[キビタキ避難小屋]
◎収容人数 10人
雪に埋もれていて見つけられず…

下山後の温泉&ごはん  

神湯温泉倶楽部
石の趣がある広々としたお風呂。露天風呂、ジャグジー、サウナもあり。
地元の新鮮野菜の販売もしてました♪ 
◎入浴料 700円

神湯温泉倶楽部の日帰り温泉を利用しました

ホルモンやまに
道の駅の店員さんから教えてもらったホルモン屋さん。平日にも関わらず地元の常連客で賑わってました。
なんと1人前が300〜400円なので値段を気にせずガッツリ肉を食べたい人にオススメ☆

タン、ホルモン(シロ)、ハラミ等なんと1皿300〜400円

ホルモン(シロ)は絶妙な味付けで美味でした

今回の山で使用した便利グッズ  

「オクトス アルミわかん用ラチェットベルトセット」

ラチェット式ワカンは装着がメチャメチャ簡単☆

今シーズン初めてワカンを使用しました。ワカンというと新雪でフカフカな場合に使用するイメージですが、今回のような気温で溶けてグサグサ雪の場合にも効果を発揮できました☆踏み抜き防止にもなります! 

私が使用しているのは装着が簡単な「ラチェット式ワカン」 です。もともとエキスパートオブジャパンのベルト式を使用していたのですが、すぐ紐が外れてしまって使いづらかったのでラチェット式に変更しました。ベルトセットのみの購入も可能。とても便利なので試してみる価値あり☆ 

 

「ブラックダイヤモンド トランスファー3」
692gと軽量コンパクトなのでおすすめのショベルです。この時期の踏み抜きからの脱出に役立ちます♪ 

最後に

雪山登山を始めてからコースの参考にしてる本をご紹介します♪
とても分かりやすくルートを紹介しているのでオススメです。

比較的歩きやすい初心者向けのコースは↓

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最後までお読みいただきありがとうございます♪  
「東洋一の大雪庇」の記事をお届けしました。この記事に興味を持っていただけたら、また読みにきてもらえると嬉しいです。


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