2017年紅葉シーズンのテント泊は「針ノ木岳」でしたが、今年はずっと登ってみたいと思っていた「笠ヶ岳」にチャレンジしてきました♪
2017年の「針ノ木岳」のレポートはこちらです↓

昨年と同じく10月1週目の3連休。そろそろ初冠雪(?)な10月に入ってやっと今シーズン初の北アルプスでのテント泊となりました。天気に恵まれず、山欠状態だったのをやっと解消できた充実の2日間。
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この時期、テント場は空いているので混雑の心配もなく、のんびり過ごすことができるのでオススメです☆
また虫に悩まされることもない!! 天気が良くても吹く風が冷たいので涼しい!! 夏場は蒸し蒸しと暑くて展望のない樹林帯歩きも、ちょうど今が紅葉真っ盛り。鮮やかに色づいた山の景色を満喫してきました。
目次
このコースのオススメPoint
標高2898mの岐阜県最高峰・飛騨の名峰「笠ヶ岳」。北アルプス孤高のピークと言われています。
どこから見ても美しい形、どっしりとした存在感を放っている魅力的な山です。
ルートはこの3つ。「どこから登ってもきつい」らしいです(笑)
①急登で有名な笠新道コース(登り9時間/下り約6時間)
②最もなだらかな道だけど1泊だと長い弓折岳経由コース(登り11時間/下り8時間)
③徒渉が多く雨天後は増水で危険なクリヤ谷コース(登り9時間/下り6時間)
1泊なので最短ルートで歩きやすそうな笠新道をピストンするコースを選択。
このコースは色鮮やかな木々、秋の気配を感じながら眺める槍・穂高連峰の大パノラマが圧巻でした。
笠新道登山口から杓子平までは急登の樹林帯、その後は緩やかなトラバース道、抜戸岳までは岩場の急登、そして笠ヶ岳山荘までは快適な天空の稜線歩き。歩きごたえもあり、様々な角度からの絶景も楽しめ十分な達成感を味わえるコースです。
また山頂からの360度の大展望もとても素晴らしいです。槍ヶ岳、北穂高、奥穂高、西穂高、ジャンダルム、黒部五郎岳、薬師岳、立山、剱岳、白山、乗鞍岳、御嶽山、富士山、甲斐駒ヶ岳と…名だたる名峰ばかりで飽きることがありません(笑)
そして何と言ってもテン場から眺める景色が最高でした。北アルプスの中でも屈指の好展望地だそう。絶景すぎて自然と笑顔がこぼれる…。
こんな素晴らしいロケーションを堪能できるのが北アルプスでテント泊する醍醐味なんだと実感!! 「笠ヶ岳山荘」大好きなテン場の仲間入りです。

ゲートを通過してスタートです。

笠新道入口までの林道。

1時間ほど歩くと左側に笠新道の登山口。

登り始めからこんなに綺麗な紅葉が出迎えてくれます☆

青空と紅葉のコントラストも素敵ですね♪

100m標高が上がるごとに看板が設置されているので現在地の目安となります。

小さな梯子をいくつか登りながら…。

1,800m付近。槍・穂高連峰の展望が広がりテンションが上がります☆

槍ヶ岳の存在感、抜群です!!

杓子平に到着です。展望が開けて気持ちいい休憩スポット☆

杓子平に出ると突然現れる笠ヶ岳。圧倒的な存在感です。

杓子平カールです。これから歩く稜線がくっきり見えてます。

杓子平から緩やかなトラバース道を通過して…。

抜戸岳の直下のこの区間が1番辛かったです。天空の稜線歩きに向けてもう一踏ん張り。

笠新道分岐に到着。急登終了です。ここからは稜線へ。

疲れを忘れさせてくれる稜線のご褒美です。

ガスが発生して幻想的な稜線となってました。

笠ヶ岳への正門となる(?)抜戸岩です。

ガンバの文字に元気が出ました!!

アップダウンを繰り返して、ようやくテント場。

山荘から山頂までは約15分。

やっとの思いで「笠ヶ岳」登頂。

レインボー傘と一緒に記念撮影。

そしてテン場では、いきなり雲が晴れて夕焼けと雲海と穂高連峰が…神秘的な景色に感動です☆

このロケーション最高でした〜♪

2日目の朝。キレットの真ん中から日の出が…。

バラ色に美しく染まる笠ヶ岳。モルゲンロートを登って行きます(2回目の登頂)

山荘の上からパノラマ撮影☆ 左から黒部五郎と薬師、剱立山、赤牛~水晶、鷲羽と野口五郎、双六、そして槍…とにかく凄すぎる展望です。

名残惜しいけど…サヨナラ。また来るね!

秋晴れの中、気持ちいい稜線を歩き下山。贅沢な時間です。

笠ヶ岳への稜線。下りながら何度も振り返ってしまう。

下山中ずっと槍ヶ岳が見守ってくれてます。

彩色豊かに彩られた紅葉を楽しみながら…。

ゲート前の看板。笠ヶ岳達成☆ 登ったことのある山がオンパレード。

ここを曲がれば新穂高ロープウェイ♪ 無事下山です。
注意するPoint
笠新道は稜線まで、つづら折れの急登が続く噂通りの長くて厳しい道。
梯子や段差が大きい箇所もありますが、危険箇所や難路はほとんどなく、整備された歩きやすい登山道でした。
なるべく軽量を心がけ、そしてある程度の「経験」と「体力」があれば挑戦可能なルートだと思います。
ただ前半の樹林帯は地面が濡れていて、木の根や鉄の板など滑りやすいかったです。また台風の影響と思われる大きな倒木もありましたが、切断されて通行できるように整備されてました。

滑らないように注意して進みます。
杓子平から笠新道分岐まではかなりの急登。しかも直射日光が当たるので体力を消耗します。夏に登る場合は体力の消耗が激しそう&多量の水分が必要だと思われます。
笠新道分岐直下の最後の岩場は○印があるので分かりやすいですが、登るのが困難な高い段差もあるので慎重に…。

たまにこんな感じで大きな段差があるのでよじ登ります(笑)
行動中は天気が良ければ暑いくらいですが、日が落ちたら一気に冷え込みます。テン場ではダウン上下を着込んでも寒かったです。

冬の気配が感じられる霜柱発見!!
トイレと水場は山荘を利用することになります。テント場から山荘までは8分(きっちり計測しました)登ります。写真を見ても分かるように急な岩場を上り下りすることになるので暗くなる前に利用したほうがいいでしょう。

テン場から見上げた笠ヶ岳山荘。
●水場情報(2018.10.9時点)
水場は笠新道入口のみです。

この水場で水分補給。
登山コース
標準タイム15時間25分(登り:9時間10分 下り:6時間15分)
1st DAY
新穂高温泉 70分 笠ヶ岳登山口 260分 杓子平 120分 笠新道分岐 70分 笠ヶ岳山荘 15分 笠ヶ岳 15分 テント場〈テント泊〉
2nd DAY
テント場 60分 笠新道分岐 80分 杓子平 180分 笠ヶ岳登山口 55分 新穂高温泉
アクセス
[クルマの場合]
東京から新穂高温泉まではおよそ280km。
[公共交通機関利用の場合]
今回はバスを利用しました。往復で15,240円。
◎往路
毎日あるぺん号深夜バス 新宿駅西口から新穂高温泉 8500円
◎復路
[濃飛バス] 新穂高ロープウェイ〜平湯温泉バスターミナル 890円
[高速バス] 平湯〜バスタ新宿 5850円
登山口
[新穂高温泉]
槍・穂高連峰をはじめ、笠ヶ岳、双六小屋、さらに黒部五郎・雲ノ平方面へ縦走するための一大登山基地。西穂高岳へはロープウェイを利用して最短距離で登れます。
◎松本駅から濃飛バス、またはアルピコ交通バスで新穂高温泉バスターミナルへ。約2時間、2880円

新穂高センターはトイレ完備。身支度をしてここから出発。
[新穂高ロープウェイ]
第1ロープウェイと第2ロープウェイがあり、第2ロープウェイは日本初の二階建て構造のゴンドラのロープウェイ。西穂高岳への岐阜県側からのアクセス口。
◎片道1600円 往復2900円

名物の飛騨牛串焼き(800円)柔らかくてとっても美味しかったです♪ 温泉たまご(100円)や足湯もあります。
[平湯温泉]
通年マイカー規制が実施される上高地への岐阜県側の中継点。上高地行きのほか、新穂高温泉や乗鞍山頂(畳平)行きバスの発着点。奥飛騨温泉郷随一の温泉街なので日帰り入浴できる温泉施設が多い。
◎JR高山本線高山駅から濃飛バスで平湯温泉バスターミナルで下車。約1時間、1570円
テント場情報
[笠ヶ岳山荘]
笠ケ岳の直下に位置している山小屋。小屋に水場あり(雨水)トイレも小屋を使用。テン場から小屋までは約8分登ります。
◎営業期間 6月25日~10月15日
◎テント泊 800円
◎缶ビール500ml 800円
◎ワイン300ml 600円
◎ペットボトル 400円
◎笠ヶ岳バッジ 400円
笠ヶ岳のバッジの情報も載ってる北アルプスの山バッジコレクションはこちらです↓


テン場にトイレと水場はないので山荘で利用しました。

テン場はこんな感じのスペース。広いのですが岩が多くて張れる場所は案外少ない印象。
下山後の温泉&ごはん
[ひらゆの森]
良質かけ流しの温泉が注がれた野趣満点の露天風呂が魅力。
◎日帰り入浴 500円
◎営業時間 10:00〜21:00

平湯バスターミナルの目の前にある「ひらゆの森」の温泉に立ち寄り。
「食事処もみの木」
施設内の自然豊かな森のレストラン。床暖房完備の広々した座敷と森に面したテーブル席あり。名物の飛騨牛料理のほか、定食・単品・丼物メニュー、お酒のおつまみ等バラエティ豊かなメニューが盛り沢山です。
◎朴葉味噌定食 1300円
◎手打ちもりそば 900円
◎飛騨牛の鉄板焼き定食 2000円
◎穂高ビール 600円

ご当地名物「朴葉味噌の飛騨牛のせ定食」
今回の山で使用した便利グッズ
今回大活躍したのがコスパ最強のローカットトレッキングシューズ「サロモン X ULTRA 3 PRIME GTX」。
最近トレランシューズで登山する人が増えているように思います。実際、笠ヶ岳ですれ違った登山者の半分はローカットシューズでした。
今までハイカットの重登山靴で「靴づれ」や「足裏や指の痛み」にいつも悩まされていたんです。それがローカットで軽量のトレランシューズに変えたら、嘘みたいに足のトラブルがなくなりロングコースも歩けるようになりました。
トレランシューズは軽くて良いのですが、弱点はソールが柔らかい物が多いこと。北アルプスなど岩場の多い登山道を、テント装備で歩く場合は少し不安がありました。ですがこの「サロモン X ULTRA 3 PRIME GTX」は滑りにくいし、ソールが堅くてしっかりしてます。しかもGORE-TEX使用の防水。それなのに重さもトレランシューズとほぼ変わらない重量です。
一般的にローカットのトレッキングシューズ(軽登山靴)は低山ハイキング用として販売されてるようですが…。ある程度、歩き慣れて筋力が付いている人なら、北アルプスなどの高山やテント装備でも問題なく使用可能だと実感できました☆
足のトラブルに悩まされている人、もっと長く歩きたい人に1度試してもらいたい1品です。
最後までお読みいただきありがとうございます♪
「紅葉シーズンの笠ヶ岳でテント泊」の記事をお届けしました。
この記事に興味を持っていただけたら、また読みにきてもらえると嬉しいです。
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